無性愛

無性愛(むせいあい)とは、性的指向がない状態のことである。あるいは恋愛感情や性的欲求がいずれの性別にも向かわないことを性的指向の一種であるとみなす場合、無性愛はそのような性的指向であるということもできる。 無性愛の性質を持っている人(同性愛者としての性質も異性愛者としての性質も持っていない人)のことを無性愛者、またはエイセクシュアルア・セクシュアルAセクシュアルエイセクシャルア・セクシャルAセクシャル)ともいう。 略称としてAセクを使うこともある。

なお、恒常的に性的行為を望まない状態のことは非性愛という。英語でasexualと言った場合の概念は無性愛ではなく非性愛に相当する。(参照:英語版のasexualityの記事

Aセクシュアルとは

性的指向がなく、異性愛者としての性質も同性愛者としての性質も持っていない人をいう。つまり、男性女性のどちらに対しても恋愛感情や性的欲求を抱かない人をさす。ここでいう恋愛感情とは、性愛者が性的指向の対象に対して抱く情緒的で親密な関係を希求する感情のことである。ただし、思春期またはそれ以前の子供である場合、性的指向がなくてもAセクシュアルとは言わない。

元々「asexual」という言葉は、「sexual」に否定形の「a」を付けたもので生物学的に性別が存在しない(無性)ことや、性とは無関係であることを示す言葉であったが、転じて上記のような利用がなされるようになったとみられる。

恒常的に他人に性的欲求を持たない、または性的接触を求める欲求がない人のことを非性愛者(ノンセクシュアル)と言い、Aセクシュアルは非性愛の性質を持つが、Aセクシュアルとノンセクシュアルは同一ではなく、ノンセクシュアルである人が必ずしもAセクシュアルであるとは限らない。つまり、ノンセクシュアルの中でさらに恋愛感情さえも持たない人がAセクシュアルである。

なお、性欲自体がないことを指してWSD(Without Sexual Desireの略)という言い方がある(電子掲示板2ちゃんねる発祥で、一種の和製英語。生まれつき性欲がないことを指す学術的な用語がないため、便宜的に用いられている)。また、性的なものや性的行為に嫌悪感を抱くことを性嫌悪という。Aセクシュアルの中にはそのような人も存在するが、全てのAセクシュアルがWSDや性嫌悪であるわけではない。

ゲイ用語レズビアン用語では、性的指向が同性に向かっているゲイ・レズビアンではあるものの、性的接触を嫌ったり、性欲のない状態や人のことをAセクシュアルと呼ぶことが多い。このように、Aセクシュアルはノンセクシュアル・WSD・性嫌悪などと同一視されたり、混同されることが多く、未だ普遍的な定義が定まっていない面がある。

ただ「性的指向がない」、「性的接触を嫌う」、「性欲がない」の3つは明らかに別物であり、関連性はあるもののそれぞれ独立しているため、これらを区別せずにとにかくAセクシュアルと呼ぶことは混乱を招く。無性愛は性的指向がない状態(もしくはそのような性的指向)であり、異性愛・同性愛・両性愛全性愛の性質のいずれにもあてはまらない状態がAセクシャルとなるため、ヘテロのAセク、ゲイのAセク、ビアンのAセク、バイのAセクのような表現は成り立たないということになる。


外部リンク

[ 無性愛 ]の改訂履歴 出典: 『ウィキペディア(Wikipedia)』
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